このページの概要
副業人材を採用したくても様々な理由により、業務の委託を敬遠せざるを得ない状況で
正社員を中心に採用されている企業がまだまだ多くあります。
副業人材の採用におけるリスク要因の解消や課題を解決することで、
積極的に副業人材の採用・活用が可能になります。
そこでこの記事では、
副業ないしは業務委託メンバーの受け入れリスクと回避方法をご紹介します。
副業を活用するためのチェックリストとしてご活用ください。
目次
関連記事
こんな方におすすめ
- 正社員採用にこだわっているが採用が進まない方
- 副業や業務委託のメンバーの採用経験がない方
- これから副業や業務委託のメンバーを受け入れる方
- 副業や業務委託メンバーを管理されている方
副業者活用チェックリストを活用する
企業によって、副業や業務委託メンバーを採用できない理由は異なります。理由の多くがリスクに関するものですが、プロセスを分解することで解消できるものもあります。
チェックリストに記載の内容を確認し、各チェック項目の内容を1つずつクリアにしていくことで、副業や業務委託メンバーの受け入れ体制の構築が安心しておこなえます。
チェックリスト提供元:株式会社フクスケ様
チェックリスト①:副業者活用設計
課題 | チェック項目 | 解説 | 担当部門例 |
副業・兼業理解 | 一定のルール化で業務委託者(副業者)の活用を認めている |
厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」等を参考に、副業者活用のメリット・デメリットを整理し、関係部門との十分な議論の上で、方針策定に当たる事が重要です。 |
人事(労務) |
誓約書(同意書) | 業務委託者(副業)に対する契約書が定められている | 業務委託者(副業)の機密管理、労務管理等(二重雇用)の違反リスクを軽減し、副業先、本業先での就労をおそろかにしない様、予め同意を取る必要があります。 | 法務 |
反社チェック | 取引先、業務委託者に対する反社チェック、競業避止チェック方法が定められている | 業務委託者(副業)に対する、HP等の検索、調査会社による調査等、反社チェック、競業避止チェック手順や、不許可の基準を決めておく必要があります。 | 人事(労務) |
モデル就業規則等 | 業務委託者への機密保持等に関する規定が整備されている | モデル就業規則等を参考に、副業・兼業(競業避止/利益相反)、機密保持、懲戒等に関する規定を理解し副業者にも理解を得た上で業務発注をおこなっている。 | 法務 |
体制 | インシデント報告体制、対応手順が定められている | 副業者との係争、不注意又は故意による情報漏えい等は、従来の対応手順では想定されてない可能性があります。 | その他 |
事故対応 | 勤務時間外における会社名開示に関するガイドラインが定められている | 業務委託者(副業者)がSNS上、又はインシデント発生時に会社名を第三者(警察や利害関係者)に開示する事により、会社の信用棄損に発展する可能性があります。 | セキュリティ |
チェックリスト②:業務運用
課題 | チェック項目 | 解説 | 担当部門例 |
労働時間把握 | 副業者(二重雇用時のみ)の労務時間を把握、管理する方法が定められている | 本業業務に影響を与える副業先の深夜残業等、従業員の労務時間を把握・管理する方法を検討する必要があります。 | 人事(労務) |
健康管理 | 副業者(二重雇用契約時のみ)の健康状態を確認する方法が定められている | 過重労働により副業員(二重雇用時)の健康状態(メンタルヘルス含)が気ががつかない内に悪化する可能性があり、定期的な確認が重要となります。 | 人事(労務) |
担当者教育 | 業務委託(副業)の担当者に対し、副業係争事例について定期的な教育が行われている | 副業活用の担当者は、副業係争事例について理解を深め、副業者対応へ適切なスタンスをとる必要がある為、定期的な専門教育受講をおすすめします。 | 人事(労務) |
チェックリスト③:事故対応
課題 | チェック項目 | 解説 | 担当部門例 |
コンプライアンス教育 | 契約書の締結など基礎的なコンプライアンス研修を従業員に定期的に行なっている | 契約で不利益を被ったり、不法行為に巻き込まれない様、副業活用者に基本的なコンプライアンス知見を身に付けさせる事が重要です。 | 法務 |
セキュリティ教育 | 副業者が本業先で定期的にセキュリティ教育を受講している | フィッシングメール対策、社用携帯やUSBメモリの紛失盗難時対応、パスワード管理、SNS利用等の一般的なセキュリティ教育が実施されてないと、人の脆弱性を突かれてインシデントに発展する可能性があります。 | セキュリティ |
セキュリティ教育 (副業者向け) |
副業者が留意すべきセキュリティ対策(パスワード管理、SNS利用、契約、BYOD設定等)を、少なくても副業開始前に、教育を受けているか確認している | 副業先でもパスワード使い回す事により自社ネットワークへの不正侵害が発生したり、反社勢力との接触、BYOD機器のマルウェア被害等、副業者への教育不足が元で、インシデントに発展する可能性がありますので、副業開始時及び定期的な教育が重要となります。 | セキュリティ |
情報漏えい対策 | 情報アクセス制限(等級、役職毎等)を実施している | 業務委託(副業者)が業務に必要な範疇を超えて営業情報や機密情報を入手可能な場合、機微な情報が社外に持ち出されてしまう可能性があります。 | セキュリティ |
情報漏えい対策 | 副業者が私有機器(BYOD)を利用して自社ネットワークに接続していないか、定期的にセキュリティ状況を確認している | テレワーク環境で使用する私有機器(PCやWifiルータ、スマホ等)経由で不正侵入やマルウェア被害が拡大する事件が発生しており、副業者に対して定期的に自宅環境やBYOD接続違反が無いか確認する事が有効です。 | セキュリティ |
情報漏えい対策 | クラウド等サービスで用いられる共有アカウントの定期的な棚卸を実施している | 部署内で共有利用しているG-Drive,Dropbox等のファイル共有サービス等を利用している場合、外部不正アクセスが発生したり、副業者(退職者)が大量に情報を不正取得してしまう可能性がある為、定期的なパスワード変更や、アカウント共有者の棚卸し、多要素認証の導入等が必要となります。 | セキュリティ |
情報漏えい対策 | 副業者の機密情報の取り扱いに関して、定期的に監視している | 退職者や副業者(契約終了)が、通常業務の範疇を超えて機密情報にアクセスしていないか、プリンタ利用が極端に増えてないか等、定期的にログを確認する事も有効です。 | セキュリティ |