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コンピテンシー面接は、候補者の実際の能力を評価するための有効な手面接手法です。
overflow社の評価基準や、面接での質問例をご紹介します。
目次
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コンピテンシー面接とは?
- コンピテンシー面接は従業員の適性や能力を評価するために、職務に必要な行動やスキルに焦点を当てた面接のことです。
- つまり、従業員がどのような行動をとるべきか、どのようなスキルを持っているべきかを評価することによって従業員の能力を判断します。
- このタイプの面接では、一般的に職務に必要なコンピテンシーを詳細に定義しておき、そのコンピテンシーに関する質問を行います。
- 例えば、柔軟性・コミュニケーション能力・リーダーシップ・問題解決能力などが評価されるコンピテンシーの例です。
- 人柄や行動特性を引き出すためには、基本的に過去の経験に基づいたエピソードインタビューを用います。
- もしもの状況を題材にしてしまうと、一般的に問題のない無難な回答が容易であるからです。それと比べて過去エピソードの詳細を具体的にインタビューするということは、事実に基づいた回想が求められるのでファクトベースで評価しやすくなります。
- 過去と現在との成長差分がある可能性はあるため、過去の経験を踏まえて、どのような反省を得た上で今ならどうするかという学びの深さを深掘りするのも良いでしょう。
- コンピテンシー面接は、履歴書や職務経歴書だけではわからない候補者の実際の能力を評価するための有効な手段です。
- また、職務に必要なスキルや行動を詳細に定義することで、採用プロセスにおいてより客観的な評価が可能になります。
overflow社の評価基準
- 以下overflowでの評価基準になりますが、実際には会社の規模・開発体制の規模・カルチャーの差違によって大きく変動する内容になります。
- あくまで参考情報としていただき構造化(質問内容や評価基準の策定)を進める際は、自社で大切にしていること(スキル面、カルチャー面)の言語化からの実施をおすすめします。
コミットスタイル
下記、判定表に記載されている「Full」「Flexible」とは、弊社のコミットスタイルです。
※ 正社員は原則Fullコミット
Full | Flexible | |
稼働時間 |
8h/day x 20day ※フルコミット |
週2〜3日 |
OKR | メンバーによって設定 | 設定なし |
週一朝会 | 原則参加 | 申請制 |
判定表
コンピテンシー評価項目 | Full(社員)基準点 | Full 基準点 | Flexible 基準点 |
自走力 | 1点以上 | 1点以上 | 1点以上 |
ものづくり愛 | 1点以上 | 1点以上 | (不問) |
技術への情熱 | 1点以上 | (不問) | (不問) |
通過ライン | tier2,3: 4点以上 tier1: 5点以上 | 3点以上 | 1点以上 |
評価基準表
0点 (悪い) | 1点 (普通) | 2点 (良い) | 3点 (非常に良い) | |
自走力 |
・言われるがままにタスクを遂行しているだけで、課題から逆算したタスクを独力で計画、遂行できていなかった ・[普通] に挙げられるエピソードがない |
・タスクの目的を理解した上で、他職種とのコミュニケーション、不確実性への対応、スケジュール遵守の意識をもって自ら立てた実行計画を完遂できていた ・[良い] に挙げられる仮説や発意はない |
・課題背景を理解した上で、自らの仮説と発意によって本質的な課題解決につながる計画を立てて遂行できていた ・[非常に良い] に挙げられるようなリーダーシップはない |
・[良い] に挙げられる過去実績に加え、そのために5人以上のチームを率い、理想実現のための目標達成を導くリーダーシップを発揮していた |
ものづくり愛 |
・自らが関わったプロダクトに対して、興味をもって関われていない ・または自身の関心分野に依存した独りよがりな関わり方だった ・[普通] に挙げられる自己提案がない |
・自らが関わったプロダクトに対して、前向きに興味をもって自分なりの改善提案ができていた ・[良い] に挙げられる目的意識はない |
・自らの提案を形にした上で、フィードバックを得てペインを解決するところまでの目的意識を持ったものづくりを実践できていた ・[非常に良い] に挙げられるアイディアや目標はない |
・[良い] に挙げられる過去実績に加え、HR領域における自分なりの経験に基づく課題感やビジョンをもっており、Offers の目指す世界観に対する現実的なアイディアや高い個人目標がある |
技術への情熱 |
・自分の触れる技術の実装や設計を学び取ろうとしたことがなく、道具として他人の技術を使っているだけだった ・[普通] に挙げられる学び取る姿勢がない |
・業務上の作業としてただ使うだけでなく、フレームワークやライブラリ自体の実装を調査したり、より良い設計を考察・実践したりしていた ・[良い] に挙げられる評価可能な成果はない |
・自分の技術チャレンジとプロダクトや事業にとってのメリットが両立するようにし、客観的に評価可能な技術または事業における成果を生み出した ・またはOSS へのコントリビュートや、ブログなどで直近半年における断続的なアウトプットがある ・[非常に良い] に挙げられる実績はない |
・[良い] に挙げられる過去実績に加え、OSS などで1年以上継続して開発していて自分の技術と呼べるプロダクトを所有している |
面接での質問例
カテゴリ | 質問 | 深堀質問例 |
自走力 | 今のチームの中で、どのような役割を担っていますか? | 社内のエンジニア以外のステークホルダーと、コミュニケーションをとるときに意識していることはありますか? |
自走力 | 今の職場では上長や周りから、どのような期待をされていますか? | ・期待に応えるためにどのような行動をしましたか?(過去) ・今後はどのように進めようと考えていますか?(未来) |
ものづくり愛 | 自身の手がけた機能、案件の中でもお気に入りのエピソードを教えてください。 | 他の誰でもない自分が関わったことで、どのような価値提供ができたと思いますか? |
ものづくり愛 | プロダクトに対して、自分から改善提案する機会はありますか? | ・どういう所にこだわって作りましたか? ・なぜ、なにを作るかといった意思決定に関与したり、提案したりしたことはありますか? |
技術への情熱 | 普段のインプット、アウトプットをどのようにされていますか? |
・どのようなとき、何をインプットしていますか? ・どのようなアウトプットチャネルをもっていますか? |
技術への情熱 | エンジニアとして、どのようになりたいですか? | ・今後チャレンジしたいことはありますか? ・どのようにそれを叶えることができますか? ・エンジニアとしてのこだわりは何ですか? |
技術への情熱 | 現在のプロジェクトの技術スタックにおける設計や実装について、どのような点を改善できますか? | それによって、どのような効果を期待できますか? |
価値観 |
・エンジニアとして達成感を感じる瞬間は? ・仕事が楽しいと思える瞬間は? |
|
価値観 | 自分がパフォーマンスを発揮するためには、どういう条件が必要ですか? | |
価値観 | 落ち着いたころ、どういう状態になっていたら転職成功ですか? |